エコーズ・オブ・ア・フレンズ  McCoy Tyner  



  日本ビクターの企画にて東京で録音したマッコイ・タイナーが初めてのピアノ・ソロ・アルバム。そして、この作品は、1973年のジャズディスク大賞金賞を受賞している。マイルストーンからのアルバムでは、トリオからオーケストラまで異なるフォーマットで圧倒的なパワーとエネルギッシュなプレイで聴く者を圧倒していたマッコイだが、ここでもソロ・ピアノでありながら、静かなバラードから激しくダイナミックなピアノという楽器のレンジの広さを駆使した演奏をたっぷりと聴かせています。

1曲目〈ネイマ〉は、ジョン・コルトレーンの代表曲。冒頭から大きなスケールで聴かせてくれます。力強い左手が繰り出すダイナミック感、右手の繊細なタッチ、原曲の豊かな響きを併せ持ち、素晴らしいプレイが展開されています。



2曲目もコルトレーン作曲の〈プロミス〉、マッコイのエネルギッシュな演奏です。激しい左手の変化を伴いながら、右手は鍵盤上を疾駆するように、マッコイならではのスピード感に満ち溢れています。
youtube.com/watch?v=PbYP3nMm16U

3曲目の〈マイ・フェイヴァリット・シングス〉は、コルトレーンのソプラノ・サックス演奏で有名な曲ですが、マッコイがコルトレーン・カルテットに、60年初めて録音した曲でもあります。メロディーは少し変化を持たしながら、左手はパワフルなプレイを繰り広げ、自由自在な疾走感のあるプレイを聴かせている。



4曲目の〈ザ・ディスカヴァリー〉は、マッコイのオリジナル。ここでも左手が力強く迫力あるプレイを見せ、小気味よく流れるような躍動感あるプレイを展開していく。中盤マッコイの柔らかいヴァイヴが少し流れ、この後、リズミックに、強力なピアノ、アグレッシブにプレイを繰り広げていきます。
youtube.com/watch?v=lt-b4zA5qiU

5曲目〈フォークス〉は、マッコイ作曲のバラード。珠を転がすようなピアノ・タッチで始まり、左手の分厚い和声と、右手の軽やかでいながら華麗なプレイで、しっとりとした心地よい演奏となっています。
youtube.com/watch?v=IRB4xlTuQ8

エコーズ・オブ・ア・フレンズの商品詳細ページ

   

 Recorded. November 11, 1972.
 Milestone.

 McCoy Tyner piano solo

 1. Naima  6:34
 2. Promise  6:10
 3. My Favorite Things  8:38
 4. The Discovery  17:32
 5. Folks  7:39